北斗七星

北斗七星 2004年7月26日付 Vol.1049

2004/07/26 15:38

週刊BCN 2004年07月26日vol.1049掲載

▼平均で1人当たり82万9030円。自動車業界は1人当たり101万5668円。こちらは過去最高を更新。景気のいい話が続く。日本経済団体連合会は、大企業(従業員500人以上)の今夏のボーナス調査を発表した。景気が回復し、企業の業績が好調であることがこの数字に表れているという。特に自動車業界の好調ぶりは顕著で、初の100万円の大台に乗ったとか。

▼もちろん、どの世界にも勝ち組と負け組はいる。自動車業界で旗色が悪いのは三菱自動車工業。同社の岡崎工場(愛知県岡崎市)では8月から早期退職者を募集する。同じ愛知県の三菱自動車系販売会社は9月末までに全店舗数の5分の1を閉鎖。特に岡崎工場の早期退職者募集では、対象が50歳以上で200人を予定。ボーナスどころの話ではない。

▼気になるIT業界はどうか。今回の調査では、電機大手9社の平均は1人当たり70万4440円。昨夏の実績と比べ0・51%増。デジタルカメラや薄型テレビ、DVDレコーダーのいわゆる〝新3種の神器〟が売れているなか、金額では昨年に引き続き70万円台を維持。さて、この数字。妥当な線と見るか、まだまだ少ないと見るか、評価は分かれるところだ。

▼「うちの会社はそんなに出さない」との声もあるだろうが、これはあくまでも電機大手の平均値。他人の財布で一喜一憂してもはじまらない。あくまでも経済の1指標。この猛暑に合わせてヒートアップしすぎないように、くれぐれもご注意を。
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