北斗七星

北斗七星 2004年11月1日付 Vol.1062

2004/11/01 15:38

週刊BCN 2004年11月01日vol.1062掲載

▼10月23日午後5時56分。新潟県中越地方を大地震が襲った。北斗子は、たまたま震源から60キロメートルほど離れた新潟市内にいたが、大きな揺れに買い物客や住民は慌てて外に飛び出してきた。その後も大きな余震が続き、不安で、夜通しニュースをみていたが、時間とともに被害は大きくなる一方だった。

▼翌朝、なかなかつながらない電話に業を煮やし、知り合いの安否を確かめるため、長岡市に駆けつけた。途中で何か所も道路が寸断されており、中には高さ1メートル近い段差や、相当深い陥没もある。いつもより、はるかに時間がかかって到着。直下型大地震の惨状を目の当たりにした。

▼ライフラインの復旧が遅れ、避難所生活を続ける被災者は、筆舌に尽くし難い苦労を味わっていることだろう。首都圏との交通手段も上越新幹線は不通のまま、高速道路も国道も、土砂崩れや陥没で通行できない状態が続いており、救援物資の輸送もままならない。地震発生の翌日では情報も混乱していた。

▼長岡市に本社があるNS・コンピュータサービスでは9月にIDCを設置した。最新の免震構造のおかげでシステムの被害はなかったという。長岡市情報政策課によれば、行政ネットワークやシステムの被害はなかった。電気や水道、ガスの復旧を急ぐことはもちろんだが、情報ネットワークの確保も的確な情報提供には必要だ。新潟地方は冬間近。避難している人々がいち早く、安心な生活を取り戻せるよう願っている。
  • 1