Letters from the World

米国の年末商戦から2005年へ

2005/01/03 15:37

週刊BCN 2005年01月03日vol.1070掲載

 毎年のことだが、米国では11月末のサンクスギビング(感謝祭)という祭日からクリスマスにかけてが最も商品が売れる。この時期には1人で900ドル近いギフトを購入する。

 今年最も人々が欲しがっているギフトは、プラズマやLCDのフラットテレビだといわれている。しかし価格はまだ2000ドルを超えているので、実際に購入する人は少なく、デジタルビデオカメラやデジタルカメラが売れると予測されている。

 2003年まで売れていたDVDプレイヤーは、04年に入って売り上げが落ち込んでいる。その理由は、すでにDVDが市場に行き渡ったから。今ではDVDプレイヤーの価格は人寄せのためか30ドルになっている。ブランドのDVDプレイヤーも価格は60ドルから80ドルほど。しかし、同じDVDでも、レコーディング機能がついたものは今でも250ドル以上の価格で販売されている。だが、レコーダーも来年には100ドルを下回ることは確実。

 コンピュータ関連の製品でいえば、売れ筋は完全に2極化している。多くの機能をもったハイエンドマシンと低価格を追求したローエンドマシンが売れている。中途半端なマシンでは売れない。

 最近テスト用のマシンが必要になった。そこで買ったのがセレロン2ギガヘルツ搭載のマシン。これにはウィンドウズXPホームエディションもついてきた。価格が299ドル(税別)。ウィンドウズだけでも198ドル99セントという価格、どうやってこの価格で売れるのか。

 反対にハイエンドマシンになると、2000ドルを超えるデスクトップが売れている。最近ではパソコンとしてだけではなく、テレビやステレオの代わりになるものが出ている。ノートパソコンでも17インチ画面とステレオスピーカー付。当然、2000ドルという価格ではギフトにはならないが、500ドル以下であれば十分にギフトになる。AOLもAOLパソコンと称して299ドルのパソコンを売り出した。MSNもMSN TV2というマシンを市場に導入。今年は、やはりコンシューマ市場へが注目されるようだ。(米シアトル発:パシフィックソフトウェア パブリッシング 内倉憲一)
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