「Oracle OpenWorld」サンフランシスコ発－－。10月22－26日の5日間、米オラクルのユーザーカンファレンスで発表されたリリースが、この前書きで日本オラクル広報担当者から期間中10本以上届いた。

　現地取材はかなわなかったが、「オラクルフリーク」の興奮が伝わってくる内容ばかりだった。

　例えば、ISV向けのソリューションマップや中堅・大企業志向の米オラクルが中堅・中小企業（SMB）向けプログラム「Oracle Accelerate」を拡大したことは興味深い。

　後者は、オラクル製品を組み入れ短期間で導入するツール類などを提供し、再販企業を業界別にネットワーク化していくという。

　ユーザー向けイベントでは「Web2.0技術」に関する統一環境の提供－－など、技術情報が主体になる傾向がある。自社製品ですべてのシステムを構築する「垂直統合型」の傾向が強いとの指摘が目立つ米オラクルの戦略。この批判をかわすため、「水平分散型」にして、他社のアプリケーションを融合する動きを強めたのかもしれない。

　米ピープルソフトなど、大手ソフトベンダーを買収した際、製品・販売戦略を日本なりに適用するのに時間を要した。今回のイベントで打ち出されたそれぞれの戦略を、日本オラクルが、どの程度のタイムラグで導入できるか注目される。