立ち話

イー・モバイル 千本倖生会長兼CEO

2008/04/07 15:38

週刊BCN 2008年04月07日vol.1230掲載

 普及率が8割近くに達している携帯電話とPHS。しかし、「日本は世界に遅れをとっている」と、イー・モバイルの千本倖生会長兼CEOは指摘する。それは、「今までの古い風習が根付いており、料金やサービスなどが世界に追いついていない」ため。こうした課題を打破するため、携帯電話サービス事業に着手。「日本を世界トップの“携帯大国”に育て上げる」と意気揚々と語る。

 同社の携帯電話サービスは、基本料金が無料、メールなどデータ通信料は月額1000円をうたっている。パソコンに差し込むデータカードなどと組み合わせれば一段と格安。イー・モバイル同士であれば業界初となる24時間通話無料だ。昨年3月にモバイル市場へ参入し、「データサービスの完全定額制で他社を差し置いて圧倒的な支持を得ている」。そのため、「携帯電話サービスも、多くのユーザーを獲得することは間違いない」と自信をみせる。

 課題は人口カバー率。現段階で75%だが、東京の地下圏が他社と比べてカバーできていない。これは、「投資額や設置の遅延などといった当社の原因からくるものではない。“しがらみ”の問題。新規参入を歓迎しない文化こそが遅れを招いている」と言い切る。
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