▼最近、IT業界関係者に招かれてセミナーや複数人での宴席などに参加すると、会話に乗り切れないことが多い。言葉の端々には、私を除く参加者全員に共通認識となっているキーワードがある。まるで専門用語を羅列しただけの「悪文」を読むがごとく解釈不能。このキーワードの正体が“140字のつぶやき”であることに気づくまでは、苦労させられた。

▼会合に参加する人の大半がTwitter利用者で、同じIT関係団体に属していたり、仲のよい同士でフォローしたりされたりしている。その内容は千差万別。仕事に関連することや所属団体のことは少々で、大半が家族や趣味のことがつぶやかれている。時には、団体の運営に関して“炎上”寸前まで議論が進んでいる場合もある。面と向かって話す前に、身の上話は終わっている。だから、直接対話も短い言葉で済んでしまうのだ。

▼ビデオリサーチインタラクティブの調査によると、2009年8月現在でTwitterサイトの国内推定接触者（利用者）は193万人に達し、急激に増殖中。家庭PCのブラウザが対象で、携帯電話や会社内PCは含まれていないため、その数はこれを優に超える。感覚でしかないが、IT利用に慣れたIT業界関係者に占める利用率は20％を超えるだろう。新しいコミュニケーションツールの発達で、ベンダー間のアライアンスなどが迅速化されることも夢ではない。Twitterはすでに、企業の販促ツールとして大いに活用されているのが実際のところだ。