学校というところは、なぜかITに疎い方が多い“特殊な事業所”です。10年ほど前にある学校を取材した際、IT担当の先生が「パソコンに詳しいと“オタク”と思われるんです」とこぼしていました。そんなムードのなかでは、積極的にITを使って授業をする先生は、なかなか育ちません。企業のIT利活用状況と同じなのですが、ITをうまく使う先生が少ない。ITという道具が、ムダになってしまう確率が高い現場なのです。
一時期、政府の「スクール・ニューディール」構想を受け、学校のIT需要が伸びました。わかりやすく使いやすい、先生にマッチしたITなら、状況は違ってくるでしょう。先生方は、「やれ」と言われればキャッチアップは速いからです。
学校でITが使われるのはいいのですが、心配があります。ITに弱い先生方は、当然、セキュリティにも疎い。企業のようなセキュリティ・ポリシーもない場合が多いのです。通信やセキュリティ環境のバックヤードをセキュアにすることは非常に重要で、ベンダーの力を借りなければ実現できません。(谷畑良胤)
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ネットワンとEMCジャパン、秋田県横手市の全33小中学校のIT環境を構築メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.10.18」より