北斗七星

北斗七星 2010年11月22日付 Vol.1359

2010/11/25 15:38

週刊BCN 2010年11月22日vol.1359掲載

▼ゴミ収集車が夜の暗闇を走る。福岡市では、家庭ゴミの収集を夜中に行っている。ゴミ置き場を荒らすカラスが夜中には活動しないことや、渋滞がなくて排気ガスの排出が減る、というのがその理由だ。東京・山手線内のデジタルサイネージで、この活動を映像で流しているのを目にした。

▼職員の勤務体系が変わり、ゴミを出す住民側への周知を徹底するといったように、自治体が従前の仕組みをがらりと変えるには、相当の力業が求められる。こうした変革は、IT業界にとっての好機となる。労務管理、収集車の運行ルートやゴミを消却する時間割の設定などでITが必要になるからだ。

▼海外の地下鉄は、電波が届いて携帯電話が使える。どこでもつながるIT機器の利便性を重んじて、「緊急時に連絡が取れる」ことを優先している。日本は携帯電話の電波がペースメーカーに影響を与えると、車内での通話を許さない。

▼「規制大国」の日本。規制が機会損失を招くケースが少なくない。安価なデータセンターを立てようとすれば建築基準法が邪魔をする。失点が目立つ現政権が挽回するには、規制にメスを入れることがポイントとなろう。(吾)
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