今日のひとことWeb版

このままで死なない浪速IT

2011/11/14 15:26

 日本全国を巡回していると、情報サービス産業の需要に地域の温度差を感じます。北海道のあるITベンダーが10月に開催したイベントは、2日間で500人強を集客。リーマン・ショック後として最高の見込み客を得ることができたそうです。南に下って福岡県のあるITベンダーの社長は、製造業向け組み込みソフト開発はさっぱりだけど、民需は「意外と好調」と、徐々に明るい兆しが見えていると口にしていました。

 県民特性もあるのでしょうが、近畿圏、とくに大阪のITベンダーからは、ポジティブな市況感を聞くことがあまりありません。東日本大震災でデータセンターの置き所が西日本に移っていますが、これが直接、近畿圏のIT市場を活性化することにはつながっていませんし、同圏内に多い受託ソフト開発会社の売り上げも製造業の「空洞化」とともに、見通しを立てづらい案件になっているからでしょう。

 しかし、黙って死なないのが浪速魂。変わることに保守的なITベンダーも、クラウドやスマートグリッド・シティなどに着手しています。実際に現地に行き、取材してみないとわからないことを、『週刊BCN』の連載「関西のITベンダーの『今』」で綴っていますぜひご覧ください。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
関西ITベンダーの選択 「クラウド」「海外」「業界特化」をキーワードに
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.11.14」より
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