東日本大震災は、結果として東北のIT産業を変えることになりそうです。東北電力や東北のメーカーなどから得る受託ソフトウェア開発中心だった東北のIT産業ですが、今回の大震災で東北電力からの案件がほぼストップ。メーカー案件も激減しました。
そこで、ITベンダーたちは考えました。「新たな取り組みを開始しよう」。いま、東北ではクラウドコンピューティングやスマートデバイス関連のビジネスが多く立ち上がっています。つまり、「受託開発では生きていけない」と、ビジネスモデルを転換するITベンダーが増えたのです。
受託開発頼みの地域は、東北だけではありません。全国的な傾向です。一刻も早くビジネスモデルの転換を図る必要があるのですが、どのITベンダーも二の足を踏んでいます。ところが東北のITベンダーは、震災をきっかけに現状からの脱皮を急速に進めています。そう、IT産業の先進地になる可能性も秘めているのです。(谷畑良胤)
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<現地密着取材>東日本大震災から1年 “絆”深めた被災地のIT産業 ――苦悩から復活へメールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.3.19」より