今日のひとことWeb版

電子看板を駆使するフェリー会社

2012/06/08 15:26

 2週間ほど前、日本三景の一つ広島県の厳島を訪れました。もともと人気の観光名所ですが、最近はNHKの大河ドラマ「平清盛」の影響で、さらに観光客が増えているとか。

 訪問の目的は、観光の貴重な“足”を提供する企業のIT導入事例取材でした。厳島と本土の廿日市市を結ぶフェリーを運航するJR西日本宮島フェリーが、クラウド型のデジタルサイネージ(電子看板)を導入した経緯とその効果を聞いてきました。

 東京のデータセンターにあるメーカーのシステムを、愛媛県にいる販社の運用スタッフが使い、広島県のフェリー乗り場にあるディスプレイにコンテンツを表示する――。これが、JR西日本宮島フェリーが導入したシステムの大まかな仕組み。料金は月額課金制で、初期費用はゼロ。クラウドの恩恵を得ています。

 導入を決めたのは、クラウドだったこともポイントでしたが、コストを補う広告事業の展開も大きな要素でした。宮島フェリーは、デジタルサイネージの導入・運用コストを広告事業の売り上げで賄っているのです。

 デジタルサイネージは、単なる情報発信装置としてだけでなく、売り上げを生むツールにもなることを、改めて感じた事例でした。(木村剛士)

【記事はこちら】
<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>JR西日本宮島フェリー フェリー乗り場にデジタルサイネージ
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.6.8」より
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