いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>GPS(ジーピーエス)

2012/07/19 15:26

週刊BCN 2012年07月16日vol.1440掲載

〈一般的な解釈は…〉人工衛星が発する電波によって、受信者の現在地を特定するシステム。

 技術用語の「GPS」とは、「Global Positioning System(全地球測位システム)」のイニシャルをとったものである。人工衛星を使って、人物などの地球上での位置を測位するシステムを指している。民生用では、例えばカーナビゲーションシステムに使われている。

 GPSは、人工衛星が発信する電波を利用し、受信者(受信機)との位置関係を測定する。それによって、緯度や経度、高度といったデータを計算することができる。現在、民生用では誤差約10mまでの正確さで、受信者(受信機)の位置を特定することが可能になっている。GPSは、もともと米国政府が1970年代に軍事用に開発したものだ。2000年頃から民生用にも開放されるようになり、今は、飛行機や船舶の航行システム、カーナビゲーションをはじめ、パソコンや携帯電話など、幅広く活用されている。

 GPS用の人工衛星は、米国国防総省が運営している。ここ数年、米国への依存を避けようと、欧州連合(EU)がGPSに似た位置測位システム「Galileo(ガリレオ)」の開発を推進している。

 GPSに密接に関係するものとして、「GIS(Geographic Information System=地理情報システム)」がある。GISは、地図データを他のデータ(統計データなど)と関連づけて表示するシステムで、人口分布や商店の配置などを地図上に表示するために使う。GPS/GISの代表的な活用事例は、カーナビゲーションシステムである。カーナビは、GPSによって得た車の位置情報を、GISを使って道路や建物のデータと組み合わせて表示している。

 GISはカーナビ以外に、不動産管理や設備管理、エリアマーケティングなどに活用されている。
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