買い物に出かけたときのワクワク感は、なんとも楽しいもの。お店には思わず手に取りたくなるきらびやかな商品が並んでいて、お店全体がさながらアトラクションやテーマパークのよう。
もし、これが単なるモノを販売するだけのお店なら、おそらく大半がネットショップに取って代わられるでしょう。実際、ネットのほうが安いことが多く、手元のスマートフォンを数タッチすれば、自宅まで届けてくれるという手軽さもあります。
では、リアルの店舗の何が、われわれを引きつけるのか。それは、「楽しい体験」です。
ここに着眼した日立製作所とディスプレイ大手の乃村工藝社は、店頭に設置した人感センサやモーションキャプチャ、顔認識エンジンを駆使することで、個人情報に踏み込まない範囲で、Amazonも驚きの行動分析を実店舗で実現しています。
ビックデータ解析の手法を用いたデータをもとに、来店客とのリアルタイムで双方向のコミュニケーションを店頭で行う。ネットというライバルがいる以上、店頭の演出=ディスプレイのIT化は避けては通れません。
乃村工藝社は、ディスプレイのデジタル化によって、国内ディスプレイ市場の10%に相当するおよそ1200億円規模の市場拡大効果が期待できると分析しています。こんなところにも「宝の山」が眠っているのです。(安藤章司)
【日立製作所と乃村工藝社の取り組みはこちら】
日立製作所と乃村工藝社、店頭ディスプレイのデジタル化を推進、ビッグデータやM2Mを駆使メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.11.7」より