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ついてこい!

2014/02/18 15:26

 先週、米IBMのビジネスパートナー向け年次イベント「IBM PartnerWorld Leadership Conference 2014(PWLC)」が、米ネバダ州ラスベガスで開催されました。この直前、x86サーバー事業をレノボに売却すると発表したこともあって、例年以上に幹部の発言に注目が集まった今回のPWLC。これまでIBMが進めてきた高付加価値事業へのシフトをあらためて鮮明にするとともに、パートナーにも変化への対応を促す結果になりました。

 x86サーバーについては、事業譲渡後5年間、レノボとともにIBMもサポートサービスを提供することも発表。また、パートナー向けの新たな教育プログラムを立ち上げることも明らかにしました。自らの変革にパートナーがついてこられるように、さまざまな支援策を提示したわけですが、ジニー・ロメッティ会長・社長兼CEOをはじめとする幹部から繰り返し語られた「パートナーにも変わってほしい」というメッセージには、有無を言わせぬ「ついてこい」という迫力があるもので、パートナー側は真摯に受け止める必要がありそうです。

 それにしても、こうなると注視したいのは、x86サーバー事業を買い取ったレノボの動きです。何しろ、IBMには付加価値が低いと切り捨てられたかたちになってしまいましたので、この事業の成功までのプロセスをどう構想しているのか、興味が膨らみます。価格競争力は向上しそうですが、資本力とハード販売に特化したノウハウを最大限に生かしても、サーバーだけのモノ売りでは早晩限界が来るのも確かでしょう。今後みえてくるであろう次の一手に注目です。(本多和幸)

【記事はこちら】
PWLC 2014、「IBMは変わる。ビジネスパートナーも変わってほしい」
米IBM x86サーバー売却の衝撃 IT業界に広がる波紋
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.2.18」より
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