『週刊BCN』の連載「営業マネージャーたちの最前線」では、IT企業で奮闘している営業リーダーに、営業現場での様子やマネージャーとしての工夫などを語っていただいています。ここでは、紙面では掲載しきれなかったエピソードをご紹介します。 *「営業マネージャーたちの最前線」本編は『週刊BCN』1522号(3月17日号)に掲載しています。ぜひご覧ください。

[語る人]

●profile..........
鷲山 博史(わしやま ひろし)
 国内産業機器メーカーを経て、ヨーロッパのERP(統合基幹業務システム)ベンダーの日本法人でプロダクトマーケティングやアライアンス構築に携わる。2007年、コアに入社し、官公庁専門部隊の立ち上げに参加。13年から、クラウド環境でのビッグデータ活用ソリューションの企画・営業を率いる。

●所属..........
プロダクトソリューションカンパニー
ビジネスイノベーション部
企画担当
シニアマネージャー
●担当する商材.......... 社会の安心・安全を支えるクラウド/データ活用ソリューション
●訪問するお客様.......... 関東地方を中心とする官公庁
●掲げるミッション.......... 情報分析の目的を明確にし、治安の改善につなげる
●やり甲斐.......... 安心・安全のインフラを成すシステムを最前線でつくるおもしろさ
●後輩を率いるコツ.......... 直接案件に関わらない課題を与えて解決策を考えさせることで、課題認識をもってもらう
●リードする後輩.......... 6人

 2013年から、ビッグデータ活用ソリューションの企画・営業活動に携わっている。情報解析技術が登場した当初は、解析の材料となるデータがあまり存在しなかったので、技術・ノウハウをもっていてもビジネスにすることは難しかった。しかし、いまはソーシャルメディアが普及し、文字や映像、動画など、いろいろな情報が溢れる時代。ソリューション提案のポイントは、どんな情報を、何のために解析するかというビッグデータ活用の目的を明確に定めることだと理解している。

 松本清張の推理小説『点と線』ではないが、部下たちに意識させているのは、「点」と「面」の両方から考えて提案書をつくることだ。チームの主なお客様である官公庁は、ステークホルダー、つまりITの導入・活用に関わる部署や関係者が非常に多い。担当営業が一つの部署に課題をヒアリングして、それを踏まえて提案書を作成しても、それはあくまでも「点」であって、お客様が求める全体的なソリューションという「面」にはなっていない。だから部下には、できる限り多くの関連部署を訪問して、あらゆる関係者のニーズを吸収し、それぞれの点をつないで面にして、全体を多角的にみてから解決策を提案させている。

 現在、官公庁に提案しているビッグデータ活用ソリューションは、治安を維持・改善するためのものが多いので、残念ながら詳細はお話しできない。日本は世界でも治安がいいことで知られる国だが、近年の犯罪の組織化や多国籍化によって、これからは治安を守るために、データの活用が不可欠になるだろう。監視カメラで撮った映像情報をリアルタイムに分析し、怪しい人に気づいたら、すぐに対策を講じるなど、ビッグデータの活用には、安全な街をつくるための可能性があると確信している。ビッグデータはまだまだ未知の世界ではあるが、2020年の東京五輪の開催に向けて提案活動に力を入れ、ITによる治安の維持に最前線で貢献していきたい。