今日のひとことWeb版

米国の失敗から学ぶ

2014/05/14 15:26

 複数の外資系IT機器メーカーの日本法人で社長を務め、事業を拡大してきた「できる」カントリーマネージャーに、日本ビジネスを成功させる秘訣は何かを聞きました。その答えは、ローカライズの徹底。日本法人が指揮を執って、マニュアルを日本語化したり、日本市場に合った販路開拓に取り組んだり――。あたりまえのようですが、実は本国本社がこのローカライズに反対して、日本法人の事業が伸びないというケースは、決して少なくないのです。

 とくに米国メーカーは、開発や販売に関して米国のやり方がどんな国でも通用する「グローバルスタンダード」と考えがちで、現地化の必要を感じない企業が多いようです。実際に欧州や豪州など、市場環境が米国に似ている地域なら、アメリカ方式でうまくいくことが多いのですが、日本をはじめとするアジアでは、やはり攻め方が違います。

 米国のあるコンピュータメーカーは、価格設定の絶対的な決定権が本社にあって、日本法人の営業現場はお客様の要望に柔軟に対応できずに案件をみすみす逃してしまうこともあるそうです。逆にいえば、カントリーマネージャーは本社と密な関係を築き、日本市場のニーズを主張して、ローカライズの承諾を得ることが腕のみせどころになります。

 日本のIT企業は、このところ海外事業の拡大を目指して、中国やASEAN諸国で現地市場の開拓に意欲をみせています。しかし、彼らの現状をみると、日本の本社から派遣されたスタッフが現地で管理職に就き、日本色が濃いビジネススタイルを採っている印象を受けます。まさに、米国メーカーのような現地化に消極的な姿勢が、日本のIT企業にもみえるのです。成長のカギを握る海外ビジネス。日本企業は、米国メーカーの失敗から学んで、例えば管理職の現地採用を進めることで、本気で現地化に取り組むことが成功への道になるのです。(ゼンフ ミシャ)

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NTTデータ、中国・江蘇省の無錫NTTデータを完全子会社化、中国事業の一体運営で営業・開発体制を強化
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.5.14」より
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