今日のひとことWeb版

音波と電波

2014/08/21 15:26

 音波と電波では、電波のほうが高性能で優位にある印象を受けます。ある面では正しいのですが、実は音波も隠れた実力者です。

 Wi-FiやBluetoothは、数万人が集まるイベント会場で、来場者全員に信号を送るのは、同時接続数の制限から非常に難しいのですが、音波ならスピーカーを使ってほぼ同時に信号を送ることができます。

 音波は、伝達する情報量が少ないという難点はありますが、例えば、テレビやラジオを通じてお茶の間の人たちに信号を送ることができるのも、音波ならではです。

 もう一つ、スマートフォンをはじめとするモバイル機器で重要になってくるのが位置情報です。音波や電波は、商業施設などで客を店舗に誘導するときにも使われます。Wi-FiやBluetoothだと、意外に遠くまで電波が届いてしまい、距離が近ければ近いほど誘導しにくくなるケースがあります。

 かといって、GPS電波は屋内には届きにくい。日本のように比較的手狭な商業施設が多い国では、音波のほうが有効な場合も多いそうです。

 音波と電波、それぞれの特性をよく理解して、O2Oやオムニチャネル、イベント、コンテンツといったさまざまな用途に応用することで、ビジネスの活性化につなげられそうです。(安藤章司)

【O2O、オムニチャネルの記事はこちら】
SIerが流通・小売業に狙いを定める 顧客企業の“危機感”を背景に商機拡大へ
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.8.21」より
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