今日のひとことWeb版

イライラさせないのは基本

2015/02/20 15:26

 中国で生活をしていて困るのが、インターネットの使いづらさ。政府のインターネット検閲システム「Great Firewall」によって、一般の通信回線ではFacebookやTwitter、Youtube、Googleなど、便利なサービスを利用することができません。昨年には、LINEの利用にも制限がかかりました。

 特定のサービスを利用できないことは我慢するとしても、どうしてもイライラしてしまうのが、通信速度の遅さです。とくに日本人の私は、日本にサーバーがあるウェブサイトへ頻繁にアクセスするので、ページを表示するまで時間がかかりがち。私物のスマートフォン(キャリアは中国聯通)では、Yahoo!JAPANのホームページの読み込みが完了するまでに5秒程度かかりますし、会社支給のWi-Fiルータは、4Gに対応していますが、実際の体感速度は4Gのそれとはとても思えません。

 ISVのネオレックスは、2014年11月、日本の情報システム担当者を対象に、クラウドサービスの社内導入にまつわる不安・不満をテーマにした実態調査を実施しました。その結果、導入後の不満で1位だったのは、「動作速度」でした。導入前に感じている不安では、「動作速度」は4位。つまり、最初はあまり心配していなかったけれども、実際に利用してみると、思っていた以上にイライラする動作速度だったということになります。

 日本のユーザーにとって、イライラせずにサービスを利用できることは、当たり前のはず。ITベンダーは、クラウドサービスの提案時に、「初期投資が抑えられる」「使った分だけ支払えばいい」などとアピールすることが多いですが、少し基本に立ち返って、ユーザーが不自由なく利用できる環境を提供することを追求・訴求する必要がありそうです。(上海支局 真鍋武)

【記事はこちら】
ネオレックス、「クラウドサービス活用に関する実態調査」を発表、現場の不満1位は「動作の遅さ」

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.2.20」より
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