病院で使う業務アプリケーションのネットワーク化が急速に進んでいます。「地域医療連携ネットワーク」と呼ばれるもので、病院の診療情報などを、同じ地域に属する病院や診療所の医師などと共有する仕組みです。

 実は、この地域医療連携ネットワークのサービスは、NECと富士通で過半数のシェアを誇っており、「ネットワークへの接続がほぼ必須となる大病院向けの電子カルテの商談に、かなり有利に働いている」と、他のITベンダー幹部は悔しがっています。とはいえ、同ネットワークの普及率は全国で3割程度とまだ低いうえ、ネッワークの利用料は極めて安価に抑えられており、NECと富士通のほぼ持ち出しに近いと揶揄されるほど、儲からない商売のようです。

 国は、ベット数で400床以上の大規模病院の電子カルテ普及率を、直近の7割弱から2020年までに90%に高める方針を示しており、電子カルテの商談が再び活気づく見通しです。国の方針に従って、粘り強く地域医療連携ネットワークに投資をし続けてきたNECと富士通の“粘り勝ち”になるのか、電子カルテビジネスが正念場を迎えています。(安藤章司)

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富士通、大規模病院向けウェブ型電子カルテ新製品「HOPE LifeMark-HX」を発表
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.7.16」より