今日のひとことWeb版

『●●株式会社日本事業部』の違和感

2016/03/11 15:26

 最近、中国でローカル企業向けビジネスに力を注ぐある日系ITベンダーを取材しました。着実に顧客開拓が進んでいるとのことで、同社の総経理にローカルビジネスのコツについてたずねてみたところ、「一番大事なのは、中国のやり方に合わせた経営をすることだ。日本のやり方にこだわっていては難しい」と言います。

 こうした態度は、身近なところにも表れるとのことで、先の総経理はこのように続けます。「例えば、名刺だ。日系ITベンダーの担当者と交換した名刺をよく見てみると、『中国事業部』などと記載しているケースがある。中国法人が中国事業をするのはあたりまえにもかかわらずだ。これはおかしいことだ。例えば、日本本社の事業名に『日本事業部』なんてつけない。だから、中国人が『中国事業部』の名刺を見たときには違和感をもつ」。

 中国でローカルビジネスに苦戦する日系ITベンダーはとても多く、現地企業からの売上比率が50%を超えている例はほとんどありません。その要因は一概にはいえませんが、意外と身近なところにも改善すべき点がありそうです。(上海支局 真鍋 武)

【記事はこちら】
ムロオシステムズ 中国でIoTビジネス開始 製造業との協業を推進
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.3.11」より
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