人材採用のウェブサービスを主力事業とするビズリーチが、HRソリューション「HRMOS」をリリースし、エンタープライズIT市場に打って出ることを発表しました。まずは既存事業との親和性が最も高く、蓄積してきた技術・ノウハウを生かしやすい採用管理のモジュールから提供を始め、最終的には採用から育成、登用、評価まで、人事部門の業務や意思決定を網羅的にサポートできる製品に仕上げようとしています。

 HRMOSのプロダクト責任者を務める竹内真取締役にインタビューしてみて印象的だったのは、「コンシューマ系のウェブアプリケーションやウェブサービスは、ユーザーの行動や入力したデータを活用してインサイトにたどり着くような設計をするのが当たり前だが、ビジネスアプリケーションでそういうものは極端に少ない」という言葉。だからこそ、同社がビジネスアプリケーションの世界に変革を起こすことができる余地があると考えているそうです。

 そういえば1年半ほど前に、竹内さんとは逆の立場、つまりはビジネスアプリケーション業界で活躍してこれらた方が、ほとんど同じ指摘をされていたのを思い出しました。「グーグルなどが出現したコンシューマ向けのITは、最近になって恐ろしい勢いで進化してきたが、エンタープライズITのベンダーは、彼らと直接は競合しないこともあって、テクノロジーの先進性でとうの昔に逆転されているのに、別世界の出来事だと思い込んできた。自分たちで、壁をつくってERPの進化を止めてきたとみられても仕方がない」。ワークスアプリケーションズ・牧野正幸代表取締役CEOの言葉です。同社は奇しくも、HR領域に大きな強みをもつERPベンダーです。いずれはビズリーチも彼らのライバルになっていくのでしょうか。(本多和幸)

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ビズリーチ 企業向けHRソリューション市場に進出 セールスフォース・ドットコムと資本・業務提携
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.7.20」より