FinTechやブロックチェーン関連のビジネスを手がける企業への注目度は依然として高く、ITや金融の専門メディアだけでなく、一般メディアにも頻繁に登場するようになっています。なかでも、こうした新しいイノベーションを牽引するスタートアップ企業には、投資対象として、協業相手として、発注先として、さまざまなプレイヤーから熱視線が送られているという印象です。

 しかし、彼らはあくまでもスタートアップ企業であり、既存企業が新しいテクノロジーにもとづく新ビジネスを模索する際の“相談所”ではありません。最近では、ある程度名前が売れてしまったがゆえに、「FinTech、ブロックチェーンで何か新しいことをやれ」と上司に無茶ぶりされて右往左往している金融関連企業やITベンダーの担当者から、目的のよくわからない面会の依頼を寄せられることが少なくないようです。

 「オープンイノベーション」も流行の言葉ですが、ローリスク・ハイリターンのいいとこ取りを狙ってもうまくいくとは思えません。新しいトレンドについてきちんと情報収集し、それを咀嚼したうえでビジネスのビジョンとプランを練り上げるというプロセスを踏んでいなければ、オープンイノベーションを一緒に進めるパートナーは集まらないのではないでしょうか。(本多和幸)

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<既存ビジネスモデルの破壊か、進化か? ブロックチェーンの革新>(5)ブロックチェーン技術のOJTにニーズ
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.7.26」より