IoT(Internet of Things)が世界的なITトレンドとして注目されるなか、中国においてもIoTを切り口とした提案に力を注ぐ日系ITベンダーが増えています。

 その理由として、最近よく耳にするのが、「中国の方が日本よりもIoT導入が早く進むだろう」という意見です。IoTの応用が「第13次5か年計画」に盛り込まれるなど、政府主導で関連プロジェクトを推進していることはもちろんですが、独自のビジネス文化がIoT市場の早期成長を後押しするとの見方も多いように感じます。

 それは、リスク以上に、チャレンジを優先する文化です。IoT案件では、ユーザー企業を巻き込んで一緒にプロジェクトを推進するのが一般的ですが、事前に想定されるリスクを考慮し、できる限り失敗のないやり方を選ぶ傾向が強い日本では、プロジェクトの開始までに時間がかかります。一方、中国では、まずはスモールスタートでチャレンジしてみて、リスクは顕在化してから対処する考え方が一般的。その分だけ、早期にプロジェクトを推進できるわけです。

 このところ中国では苦戦を強いられる日系ITベンダーが多いですが、「日本よりも先にIoTの成功事例をつくり、それを将来は日本に輸入して、新ビジネスを展開したい」と、前向きな姿勢の現地マネジメント層も増えています。(上海支局 真鍋武)

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日系ITベンダー IoTビジネスがホットに 参入企業が続々と
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.9.9」より