中国はいま、空前の起業ブームです。中国政府が推進する「大衆創業・万衆創新」政策の効果もあって、ベンチャー企業が急増。起業家支援のインキュベータも増えていて、上海市内でも、毎日のように、投資家と起業家を集めたマッチングイベントが開催されています。

 しかし、すべての起業家が成功するわけではありません。以前、事業を途中で諦めた中国人起業家に話を聞きました。その方は、市場の見通しが明るいことから、IoTデバイスの設計開発を事業として起業したのですが、実際は予想以上に競合が多く、厳しい競争にさらされて経営は軌道に乗らず。「夢を追うことよりも、家族との生活が大事だと気づいた」として、一般企業への再就職を希望していました。

 成長が期待される魅力的な市場には、参入する企業が多い。とくに中国では、その傾向が強いように感じます。法人向けクラウド市場は、今まさに黄金期に突入している段階。生き残るためには、他社にはない独自の強みが求められます。(上海支局 真鍋武)