今年9月1日にいよいよ始動する、我が国のデジタル化の司令塔となる「デジタル庁」。発足に向けて奔走する平井卓也・デジタル改革担当大臣の動きが、毎日のように伝えられています。平井大臣は先日、シスコシステムズの記者会見にビデオメッセージを寄せ、日本における同社の活躍に期待を示すとともに、国によるデジタル化推進に関して次のようにコメントしました。

 「国や地方のシステムの最適化、アーキテクチャの見直しをして、変化に強い効率的なものに変えていくことは当然やっていくが、それよりも、デジタルテクノロジーによって国民の生活が大きく変わって、どこに住んでいようともいろいろな選択肢が増えて、皆さんがそれぞれ求めるものを追求しやすい社会を作っていくことの方が重要だと考えている」。

 デジタル化による効率化は必須だが、それ自体はゴールではなく、一人ひとりのユーザーに新たな価値を届けることが本当の目的である――この考え方は、まさにデジタルトランスフォーメーション(DX)そのもの。最近では、既存業務効率化の提案をDXと称するような例もちらほら見られるように思いますが、それは変革として“なんちゃって”の範囲にとどまるもの。デジタル庁発足で国のデジタル化が本質的なレベルまで到達できるのか、しっかり見届けていきたいと思います。
(日高 彰)

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シスコシステムズ 国内のデジタル化支援を加速 平井デジタル担当相も賛同