今日のひとことWeb版

トレーサビリティーの解決策

2025/05/29 10:00





 脱炭素や特定有害物質の抑制には、企業や国境の壁を越えて資源や製品のトレーサビリティーを確保することが有効だとされています。一方で、企業秘密である取引情報を開示できない企業側の事情との折り合いがつきにくいという課題があります。

 その解決策として、欧州を中心に普及が進んでいるのが「データスペース」です。企業がデータの管理権限(データ主権)を保持したまま、自社と直接取引する相手とのみデータを共有。他社からは中身が見えないものの、取引関係にある企業同士のつながりを追うことで、大規模なトレーサビリティーを実現する仕組みです。

 国内では経済産業省が旗振り役となり、日本版データスペース「ウラノス・エコシステム」の構築が進んでいます。SIerやソフトウェア開発会社、通信キャリアなどが、ウラノスを活用したプロジェクトに参加しています。(安藤章司)

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ウラノス・エコシステムに商機あり SIerやソフト開発、通信キャリアが積極関与
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