今日は何の日

<今日は何の日>6月6日「梅の日」

2025/06/02 09:00

週刊BCN 2025年06月02日vol.2061掲載

日本人にとって身近な植物

 1545年の日本は、雨が降らなかったため、田植えができない、作物が育たないなど危機的な状況だったとされる。そうした中、6月6日に後奈良天皇が賀茂神社に詣で、梅を奉納して祈ったところ、たちまち雷鳴とともに大雨が降りはじめ、五穀豊穣をもたらしたという。この出来事は御所に仕える女官たちが書いた「御湯殿上日記」に記されている。

 梅の品種は300種類以上存在し、食用にする果実を取るための「実梅」と、観賞をするための「花梅」に分けられる。花の色は、白色、紅色、淡紅色がある。

 日本には梅に関係する記念日がいくつかあり、6月11日は「梅酒の日」、7月30日は「梅干の日」、11月10日は「カリカリ梅の日」に制定されている。また、梅の花が咲く2~3月には、全国各地で「梅まつり」が開催。日本人にとって梅は身近な植物となっている。

 梅と聞くと梅干しを思い浮かべる人が多いのではないだろうか。梅干しが酸っぱいのは、梅の実にクエン酸とリンゴ酸が含まれているからだ。これらには、殺菌作用や体内の炎症を癒やす効果があるという。ちなみに、古くからウナギと梅干しは食べ合わせが悪いと言われているが科学的な根拠はなく、迷信だとされる。(帆)
 


由来
和歌山県田辺市の紀州田辺うめ振興協議会が制定。1545年6月6日、後奈良天皇が賀茂神社(京都府)に梅を献上したことにちなむ。
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