店頭流通

米ベストバイ社 12月売上高、前年同月比43%増に 今年中にカナダで16店舗を出店

2002/02/04 16:51

週刊BCN 2002年02月04日vol.927掲載

 米ベストバイ社は、2001年12月の売上高が前年同月比43%増と好調に推移したことを明らかにした。増加要因は、新規店舗の追加や既存店舗の販売強化による。製品では、デジタルテレビやデジタルカメラ、DVDプレーヤーなど、デジタル家電を中心とした商品が売上増に貢献したという。今年はカナダに16店舗の新規オープンを計画しており、今後3年間で60店舗を出店する計画。これにより、03年度の売上高で18-21%増を見込む。

 米国ミネアポリスに本拠地をもつベストバイ社は、家電をはじめ、パソコン、周辺機器、ソフトウェアなどの販売を手がける米国最大の専門小売業者。米国やカナダ、プエルトリコなどに1800を超える小売店をもつ。ウェブ上でオンラインショッピングによる販売も展開している。

 同社では、昨年12月の売上高が前年同月比43%増を記録した。

 サプライチェーンや在庫管理、フルフィルメントシステムの開発を統括するフルフィルメント担当副社長のジェイムス・ベニジャー氏は、「同時多発テロから30-40日間は若干の影響があったものの、その後は持ち直した。12月は、売上高が予想以上の成長を遂げた」という。

 パソコンの販売は減少したものの、デジタルテレビやデジタルカメラ、DV

Dハードウェアおよびホームシアターシステムの販売が売上増につながったという。

 「デジタル家電は、今後も増加していくだろう」と分析しており、来年度までに23%の増加を見込んでいる。

 システムに関しては、出荷計画や管理、需要計画、在庫補充計画、価格コントロールの最適化、CPFR(需要予測と在庫補充のための共同事業)に、サプライチェーンソフトウェアやeマーケットプレイスソリューションを手がけるi2テクノロジーズ・ジャパンが提供するシステムを採用している。

 これにより、計画から発注、輸送、納入、配達、入金に至るビジネスサイクルの高速化を実現している。

 また、輸送費用や平均滞留在庫日数の大幅削減などの効果もあげている。

 とくに物流に関しては、大量の特注品の出荷依頼があった場合でも、3日以内に出荷することが可能なシステムになっているという。

 今後の展開として、ベニジャー副社長は、「今年中にカナダで16店舗を新規オープンさせる。カナダには現在95店舗を展開しているが、今後3年間で60店舗増やす」方針だ。

 こうした取り組みにより、ベストバイ社では、03年度の売上高で前年度比18-21%増の成長を見込む。
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