店頭流通

NTTドコモのFOMA 03年度末、600万加入へ

2002/05/13 18:45

週刊BCN 2002年05月13日vol.940掲載

 FOMAが半年でわずか9万台とは期待外れ、今年は138万台やる――。NTTドコモの立川敬二社長は、第3世代携帯電話、FOMAの立ち上がりに不満を示しつつも、「今年の後半から来年度(2004年3月期)にかけて、FOMAは急速に伸びる」と強気だ。来年度末には600万台の普及を目指す。

無線LANとはすみ分け

 立川社長は、「FOMA向けの良いサービスがないと、いつまでも現行の携帯電話が残る。遅くとも05年には、音声とデータ通信のトラフィック比率を半々にする。売り上げベースでは、半々になるか分からない。だが、既存の携帯電話網に対する新規投資はやらない。FOMAの設備を増強し、今年度(03年3月期)末までに、人口カバー率で90%を達成する」と意気込む。昨年度の音声とデータ通信の売上比率は8対2で音声が高かった。

 NTTコミュニケーションズやヤフーBBなどの無線LANについては、「FOMAとは競合しない。なぜなら使う場所が違うから」と一蹴する。マクドナルド店舗に無線LANを設置するヤフーBBの孫正義社長は、「ノートパソコンを歩きながら使う人はいない。最低でも椅子と机がある場所に設置する」としており、「FOMAは野外型」「無線LANは屋内型」とすみ分けが進む見通しだ。

 立川社長は、FOMAと無線LANを1枚のカードに収め、「これさえあれば、どこでも高速ネット接続ができるようする」と話す。
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