店頭流通

神奈川もヤマダが脅威に 地元勢ノジマ、決算で影響を示唆

2002/05/27 18:45

週刊BCN 2002年05月27日vol.942掲載

 神奈川県相模原市に本社を置くノジマ(野島廣司社長)は、2002年3月期の決算説明会で、ヤマダ電機の神奈川県での店舗展開に対抗するため、古淵地区(相模原市)に大型店を開店するなどの施策をとっていく方針を強調した。

 ノジマの02年3月期の連結実績(決算期変更のため11か月と10日の変則決算)は、売上高が前期比7.0%減の903億2400万円、営業損益は20億7900万円の赤字、経常損益は11億3700万円の赤字、当期純損益は9億1800万円の赤字となった。03年3月期は売上高910億円、経常利益で84億円、当期純利益で4億円と、黒字転換を図る計画だ。

 その計画に大きな影響を与えそうなのが、ヤマダ電機の神奈川県進出。ヤマダ電機は4月10日、神奈川県だけで17店舗をもつディスカウントストアー「ダイクマ」の全株式を取得。この狙いについて「神奈川県での店舗展開を重要な戦略と位置づけている。ダイクマの株式を取得することで、神奈川県への効率的な出店が可能となる」と発表した。神奈川県へのヤマダ電機の出店が加速し、県下のショップの争いは一層激しくなる見通しだ。

 これに対し、ノジマの野島社長は「(新たな競争企業の登場は)当社のビジネスにも影響がないとはいえない」と素直に認める。

 対抗策としては、内部の管理機能を強化するとともに、古淵地区に2248㎡の大型店をオープンするなど、店舗面での対抗策をとる。さらに、「携帯電話販売では当社に強みがある。パソコンも中古リサイクルでイニシアチブをとり、さらにパソコン教室や古淵店ではパソコンメーカーとのタイアップなどで優位点を築いていく」(野島社長)方針だ。
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