店頭市場ピックアップ

セキュリティソフトの販売動向

2002/08/12 16:51

週刊BCN 2002年08月12日vol.953掲載

シマンテックが今年初の首位に シェア50%を超える

 シマンテックとトレンドマイクロの2強がシェア争いを繰り広げるセキュリティソフト市場で、7月にシマンテックがトップシェアに踊り出た。図は、今年の月間ベンダー別販売本数シェアの推移を示した。今年に入ってからトレンドマイクロがトップシェアを維持していたが、6月に入りシマンテックが44.1%、トレンドマイクロが41.3%とほぼ拮抗。そして7月には、シマンテックがトレンドマイクロにシェア15%以上の差をつけて、首位に立った。

 この要因としては、シマンテックが6月7日から限定10万本で開始した「STOP!ウィルスキャンペーン2002」の実施などが挙げられる。このキャンペーンでは、同社の主力製品である「ノートン・インターネットセキュリティ2002」の価格を、9800円から7800円に大幅値下げ。また、パソコントラブル解決ソフト「ノートン・ユーティリティーズ2002体験版」を同梱した。週間ランキングでは、6月3-9日の週ではシマンテックが38.3%、トレンドマイクロが46.3%となっていたが、キャンペーン実施後の6月10-16日の週にはシマンテック43.7%、トレンドマイクロ41.8%と逆転しており、その後の週ではシマンテックがトップシェアを維持している。

 シマンテックは、さらに7月2日に10万本の限定版追加を発表。引き続き7800円の価格で販売し、トレンドマイクロを引き離す戦略に出た。一方、法人向け市場においても、両社は激しいシェア争いを続けている。シマンテックが昨年10月に立ち上げた「シマンテック・パートナー・認定プログラム」に対抗するように、トレンドマイクロは6月下旬から「パートナー認定プログラム」を開始した。個人、法人双方の市場においてライバル関係は続きそうだ。

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