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画像処理ソフトの販売動向 激しいトップシェア争いエー・アイ・ソフトとアドビ

2002/08/26 16:51

週刊BCN 2002年08月26日vol.954掲載


画像処理ソフトは、デジタルカメラの普及に合わせ商品数が増え、市場が拡大した分野である。8月12-18日の週次データでは、この分野だけで42社、111商品がランキングに登場している。そのなかで、7月8-14日の週からトップシェアを獲得したのが、エー・アイ・ソフト。7月12日に「デジカメde!!同時プリント6」が発売になったことで、シェアが上昇した。

画像処理ソフトは、デジカメで撮影したデータを加工するものが多いが、デジカメde!!同時プリントは撮影したデータをきれいに印刷するための処理ソフトで、それまで存在していなかった新たな市場を確立した。今ではエー・アイ・ソフトの看板商品となっている。今回、新バージョンの発売と同時にトップシェア獲得に成功したのは、エー・アイ・ソフトにとって、まさに狙い通りといえるだろう。エー・アイ・ソフトにトップシェアを奪われ、2位となったアドビシステムズは、プロフェッショナルユーザーの画像処理ソフトとして定番となっている「Adobe Photoshop」を販売している。

個人ユーザーをターゲットとした製品は実売で1万円以下という低価格なものがほとんどだが、Photoshopはプロユースということもあって、実売価格が9万円台と高額。そのため、金額シェアではアドビがエー・アイ・ソフトを逆転し、トップシェアに立っている。アドビは、個人ユーザーをターゲットとした「Adobe Photoshop Eleme nts 日本語版」を発売しているが、秋にはこの製品の新バージョンが発売になる予定だ。この製品が発売になったタイミングで、再びエー・アイ・ソフトとの間でトップシェア争いが激しくなると見られる。
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