店頭流通

アップル コンサルタント人員を増強

2002/09/30 18:45

週刊BCN 2002年09月30日vol.959掲載

 アップルコンピュータ(原田永幸社長)は、「アップルソリューションコンサルタント(ASC)」の人員を増やす。現在は数十人規模だが、近い将来に100人規模まで引き上げる。

ASCでパソコンの拡販図る

 アップルコンピュータ(原田永幸社長=写真)は、「アップルソリューションコンサルタント(ASC)」の人員を増やす。現在は数十人規模だが、近い将来に100人規模まで引き上げる。「ASC」は、iMacやeMac、iBookなどパソコン本体を核としたソリューションを消費者に提案する。コンシューマセールス部隊のなかに「ASCプログラム」を組織化した。同社は、iMacデモ展示店を6月末までに約600店舗まで増やしており、ASCでMacの需要をさらに掘り起こし、パソコンの拡販を図る構えだ。

 「ASC」は、「Macで何ができるか」を説明する人員だ。iMacデモ展示店内の「Macコーナー」でiMacやeMac、iBookなどで実現できるソリューションを消費者に提案し、パソコン本体に加え、デジタルオーディオプレイヤー「iPod」などの周辺機器の販売も行う。アップルコンピュータでは、コンシューマセールス部隊のなかに「ASCプログラム」をこのほど組織化した。原田社長は、「パソコンは、『売れる』時代から『売る』時代に変わった。これまでのスペックを説明するだけの販売では、消費者の購入意識を高めることが難しい。Macを購入するメリットを消費者にきちんと説明することが重要だ」と話す。

 「ASC」の人員はまだ数十人規模だが、近い将来、100人規模まで増やす。「Macを使ったことがない消費者が多く来店する店舗に配置していく」としており、郊外店舗や駅前店舗を中心にASCを配置する計画だ。ショップにとっては、「ASC」の配置によって新規顧客増につながる。原田社長は、「最近の購入動向を見ると、Macの購入者は、Macユーザーの買い替えよりも、ウィンドウズユーザーが、買い増しとしてMacを購入するケースが多い。ASCを配置することで、ショップにとっては、買い増し需要が拡大する可能性が高い」と分析する。

 同社では、今年4月時点で250店舗だったiMacデモ展示店を約600店舗まで増やした。販売店が取り扱い店舗を増やしたことでiMacをチラシに掲載するケースが多くなった。「価格を下げた薄利多売のビジネスモデルでは、利益を出すのは難しい」(原田社長)としており、「消費者がiMacやeMac、iBookなどを目にする機会が増え、なおかつ顧客のライフスタイルに合わせた提案を行えば、確実にパソコンの販売台数は増えていく」と強調する。
  • 1

外部リンク

http://www.apple.co.jp/