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複合プリンタの販売動向

2002/12/09 16:51

週刊BCN 2002年12月09日vol.969掲載

 複合プリンタが好調だ。複合プリンタとは、主にプリント、コピー、スキャニングの3つの機能を合わせもった製品。図は、最近6か月の複合プリンタ製品全体の台数、金額の前年同月比を示した。

HPが過半近いシェアを獲得 低価格機で差別化

 複合プリンタが好調だ。複合プリンタとは、主にプリント、コピー、スキャニングの3つの機能を合わせもった製品。

 図は、最近6か月の複合プリンタ製品全体の台数、金額の前年同月比を示した。

 一貫して前年同月を上回り、また、各メーカーが冬商戦に向けて新機種を発売した10月からは、ともに前年同月比で200%以上の大幅な伸び率を記録している。

 インクジェットプリンタに比べ、市場規模は金額ベースで約6分の1と小さいが、インクジェットプリンタの11月の前年同月比データでは台数が97%、金額が94%と前年割れしていることをみても、複合プリンタは着実に市場規模を拡大している。

 メーカー別では、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が席巻している。

 11月の月次データでは、台数で48.2%、金額で49.3%とトップシェアを獲得。インクジェットプリンタ市場でトップシェアを獲得するセイコーエプソンに台数、金額ともに20%以上の差をつけている。

 また、複合プリンタ製品のラインアップが、セイコーエプソンは1機種、キヤノンは2機種、日本HPは3機種と、品揃えにおいても差がうかがえる。

 日本HPでは、「インクジェットプリンタの需要が一巡していると判断し、複合プリンタを重点的に販売する体制をとっている。インクジェットプリンタとほぼ同様の機能を備えながらも、昨年のモデルより低価格に抑えたことが他社製品との差別化につながっている」と説明する。

 プリンタの年末商戦は、複合型がより市場を拡大しそうな様相を呈している。
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