店頭市場ピックアップ

ベアキットパソコンの販売動向

2004/04/19 16:51

週刊BCN 2004年04月19日vol.1036掲載

エーオープンが僅差でトップ

キューブ型が市場を牽引

 ベアキットパソコン市場のシェア争いは、エーオープンジャパンがシャトルを振り切り、トップシェアについている。図は、BCNランキング(4月5-11日の週次データ)におけるベアキットパソコンのベンダー別台数シェア。エーオープンが台数ベースで25.8%、金額で29.4%を獲得。2位のシャトルを台数で2.8ポイント、金額で7.7ポイントの差でかわした。

 ベアキットパソコンとは未完成のパソコンのことで、ユーザーがパーツを別途購入し組み立てる必要がある。PCケース、マザーボード、電源がセットになっているモデルが多く、ハードディスクやドライブなどは自分の好みに合わせて購入し、完成させる。BCNランキングの週次データ(4月5-11日)では、前年同週に比べ台数で146%増、金額で119%増を記録。メーカー系パソコン全体が台数で14%減、金額で16%減と不調なのに対し、大幅に伸びている。東京・秋葉原のカクタソフマップによると、「パワーユーザーが中心だった数年前に比べ、最近では初心者がパソコンに詳しい人を伴って来店し、購入する姿が目立つ」という。初心者にも需要の裾野が広がっていることが、好調の要因と言えそうだ。

 売れ筋モデルは、20×20×30センチメートル程の省スペース設計のキューブ型。BCNランキングでは、エーオープンの「Xcubeシリーズ」3機種をはじめ、キューブ型モデルがトップ10位以内に計7機種ランクインし、市場の牽引役を担っている。また、「スケルトンや光沢タイプなど、奇抜な見た目のモデルが人気を得ている」(ショップ関係者)という。ベアキットパソコンメーカーもそのニーズを見越し、同様の仕様で数種類のカラーバリエーションを用意するなど、メーカー系パソコンとの差別化を図っている。
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