全国ショップ激戦図

<全国ショップ激戦図>30.神奈川・横浜駅(中)

2004/06/07 18:45

週刊BCN 2004年06月07日vol.1042掲載

 横浜駅西口にある横浜ビブレの7階部分に店を構えるソフマップの「ギガストア横浜店」は、テナント出店というメリットを生かし、女性顧客が2割に達している。女性や家族連れが気軽に来店できるフロア作りを徹底し、競合店がひしめく横浜駅西口地区で売上高を伸ばしている。

ソフマップ横浜店、女性顧客が2割に

 2003年11月に横浜ビブレ全館の改装にともない、フロア内のコーナーの変更などリニューアルを実施した。中古品コーナーを1.5倍に増床。買取りセンターも面積を増やした。また、ソファやテレビ、テレビゲームなどを用意し、待ち時間にユーザーがくつろげるようにした。中古コーナーは、リニューアル前はフロア中央に位置していたが、改装後は入り口近くに移動させ、しかも通路を挟んで対面に新品のパソコンコーナーを設けている。

 店舗営業本部GIGA STORE横浜店の小林博幸店長は、「中古パソコンの販売では、新品パソコンと比較させることが重要。機能や価格などを顧客にきちんと伝えなければならない。顧客が本当に購入したい商品を提供することが信頼を高めるカギになる」と強調。これにより、「女性でも安心して中古パソコンを購入することが多くなった」という。

 また、ファミリー層の来店者数アップに向け、ゲームソフトやデジタルカメラの品揃えを充実させた。これにより、「土日はゲームソフト、デジカメを中心に売れている」と、リニューアルの効果はあがっている様子。

 1日平均の来店者数は、平日が35歳前後のビジネスマンを中心に約1000人。土日は家族や若いカップルを中心に3000人以上が訪れている。ほかにも、「女性の目線で見やすい位置に棚の高さを統一した」ことや、「通路幅として2.4メートルのスペースを確保し、家族連れにゆっくりと見てもらう」などの工夫を凝らしている。

 今後は、中古パソコンを拡販していくため、「新品パソコンと同様の展示を行う」としており、デジカメやプリンタなども置いた体験コーナーを設けるという。中古品は通常、キーボードの使い勝手などを試すことができないショップが多い。そのため、デモコーナーを設けることで中古ビジネスで競合店舗を突き放していく。

 また、横浜ビブレ内の飲食店などと連携を図り、「購入者に飲食店の割引券などを配ることなども行っていきたい」と顧客サービス向上にも熱心で、テナント出店のメリットをさらに出していく。04年度(05年2月期)は、「前年度比15%増前後の売上高を目指す」としている。(佐相彰彦)
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