店頭流通

ビックカメラ AVパソコンの拡販に意欲 用途提案型の体験コーナー設置

2004/06/14 18:45

週刊BCN 2004年06月14日vol.1043掲載

 ビックカメラ(新井隆司社長)は、パソコンの夏商戦で主流となっているAV(音響・映像)機能搭載モデルの拡販に乗り出した。有楽町店(東京都千代田区)と新宿西口店(東京都新宿区)のパソコンフロアに「テレビパソコン体感コーナー」を設置。アテネオリンピック開催にともなう個人ユーザーの映像視聴ニーズを、薄型テレビだけでなくパソコンでも獲得するため、多機能化するパソコンの用途を提案するのが狙いだ。

 体験コーナーでは、ユーザーがパソコンを活用して実現できるテレビの視聴や録画、映像・画像の編集などをアピールしている。企画担当者は、「最近のパソコン購入者は、ウィンドウズ98やウィンドウズMe搭載パソコンの買い替え層が中心になっており、昨年後半から徐々に需要が増えている。しかし、パソコン市場が急成長した2000年当時のような伸びを期待することは難しい。このため、パソコンにテレビ機能を搭載したことのメリットを訴えていかなければ売れない」と、体験コーナーの設置理由を語る。

 有楽町店では、NEC、日立製作所、富士通、ソニー4社のワイド画面AVパソコン4機種を同一の棚に展示。ユーザーが各メーカーのAVパソコンの機能を比較検討しながら実体験できるようにした。新宿西口店では8機種を並べている。

 今後は、「ユーザーニーズに応じてさまざまなAVパソコンの機種を展示していく」(企画部)計画。6月17日には、ビックパソコン館池袋本店(東京都豊島区)でもデモコーナーの設置を予定しており、6機種を展示する。

 パソコン販売の伸びが鈍化しているなか、春商戦ではAVパソコンの高価格帯モデルが比較的売れたという。夏商戦は新しい取り組みを行うことで、「春商戦よりも確実に売れる」(同)と期待を寄せている。
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