店頭流通

ソニーマーケティング 2か月早く製品発表、年末商戦に攻勢かける AV機器トータルで30%のシェアに

2004/09/27 18:45

週刊BCN 2004年09月27日vol.1057掲載

 ソニーマーケティング(宮下次衛社長<b>=写真</b>)は、AV(音響・映像)機器のシェア拡大に向け攻勢をかける。今年の年末商戦は、薄型テレビなどデジタルAV機器を昨年よりも約2か月早い9月から発売、競合他社との競争に打ち勝つ体制を整えた。AV機器トータルでのシェアは、、、

 ソニーマーケティング(宮下次衛社長=写真)は、AV(音響・映像)機器のシェア拡大に向け攻勢をかける。今年の年末商戦は、薄型テレビなどデジタルAV機器を昨年よりも約2か月早い9月から発売、競合他社との競争に打ち勝つ体制を整えた。AV機器トータルでのシェアは、昨年末が25%弱だった。このシェアを今年末で30%まで引き上げる方針。

 ソニーマーケティングでは、冬商戦でシェア拡大を図るため、「年末商戦を先取りした営業活動を実施する」(宮下社長)とし、このほど新製品を中心とした全国の特約店向け展示説明会「ソニー・ディーラー・コンベンション2004」を東京都内で開催した。展示会では、年末商戦向け製品約250機種を一堂に揃えた。同社は、AV機器の新コンセプトとして「ハイビジョン」を掲げ、「新製品の拡販は展示の仕方などを特約店に提案していくことが重要だ」(同)と判断。同展示会を手はじめに、9月下旬から10月上旬にかけて全国49の会場でも特約店向けの新商品導入会を実施していく。

 展示会で店頭展示を特約店に提案するだけでなく、店頭やショールームでは10月以降、ソニー製品全般のイベント「ソニーフェア」をはじめ、デジタルカメラ「サイバーショット」やDVDレコーダー「すご録」、パソコン「バイオ」など各製品カテゴリーのプロモーションを行う。店頭プロモーションとの連動で実売につなげる広告展開も図っていく。

 SCM(サプライチェーンマネジメント)の点では、ソニー、ソニーイーエムシーエス、ソニーマーケティング、ソニーサプライチェーンソリューションの4社による横断的なSCMシステム「クローバー」を導入しており、製品開発から生産、販売、物流までを一元管理。加えて、30社以上の特約店の実売データを収集することで、DCM(デマンドチェーンマネジメント)とSCMの統合を可能とした。「需要の波が激しいといわれているデジタル家電機器の在庫をコントロールし、実売情報をもとに供給する体制を整えた」(同)と、販売機会を逃さず確実に拡販できることを強調する。

 同社は昨年、薄型テレビなどデジタルAV機器の発売を11月とし、競合他社より出遅れた感があった。そのため、今年は2か月程度早い9月から年末商戦向け製品の販売を開始している。営業活動の攻勢や発売時期の前倒し、物流面を強化した戦略でAV機器トータルのシェアについて、「今年末は30%を狙う」(同)と闘志を燃やす。
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