店頭流通

コダック 量販店ビジネスを11月に再開 家庭でのデジカメ写真出力を提案

2004/10/25 18:45

週刊BCN 2004年10月25日vol.1061掲載

 コダック(小島佑介社長)は、11月にデジタルカメラおよび周辺機器の量販店ビジネスを再開する。同社が日本市場への再参入を表明したのは今年7月。約4か月が経過して具体化したことになる。量販店ビジネスの拡大については、簡単にデジタル画像を印刷できるホームフォトプリンタ「コダック・イージーシェア・プリンタードックPD-26」をベースに、デジタルカメラと組み合わせて家庭での写真出力の利便性をアピールしていく方針だ。

 同社製品を販売する量販店の名前や社数は明らかにしていないものの、「ホームフォトプリントを前面に押し出す。デジタルカメラの販売に力を入れている量販店と組んでいく」(小島社長)としており、低価格を武器に拡販を図っている量販店は避ける模様だ。

 「プリンタードック」を切り口に量販店ビジネスに参入する意図は、同社が期間限定でインターネットによる販売を行ったデジタルカメラ「コダック・イージーシェアLS743ズーム・デジタルカメラ・オリンピック記念限定バージョン」のユーザーのうち、60%以上がプリンタードックも購入したからだという。

 小島社長は、「高画質のデジタルカメラ画像を写真として残しておきたいというニーズは高まっている」と強調。デジタルカメラの普及率が拡大し、市場が成熟傾向に入っているなか、「カメラ付き携帯電話との違いであるホームフォトプリントを訴えていかなければ、画素数で勝っているデジタルカメラの強みが出てこない」(小島社長)というのも事実だ。

 プリンタードックは、パソコンを介さずにダイレクトプリントする新規格の「“イメージング”プリントシステム」を対応している。コニカミノルタやニコンなど7社がデジタルカメラの同規格に参画している。コダックが国内で市場投入したデジタルカメラでは、「コダック・イージーシェア・LS755ズーム・デジタルカメラ」が採用している。
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