店頭市場ピックアップ

小型プリンタの市場動向

2005/05/02 16:51

週刊BCN 2005年05月02日vol.1087掲載

ダイレクトプリントで需要拡大

年末商戦以降も好調に推移

 デジタルカメラのデータをパソコンを介さずにプリントできるサーマル(熱転写)プリンタと、A6ハガキサイズのインクジェットプリンタの小型プリンタ市場が拡大している。

 図は、BCNランキング月次データを基に、昨年10月を100としてA4インクジェット、A6ハガキサイズインクジェット、サーマルのそれぞれの市場動向を表した。

 A4インクジェットは、年賀状作成シーズンである12月をピークに1月以降はほぼ横ばい状態。それに対し、A6ハガキサイズインクジェットとサーマルの小型プリンタはそれぞれ、昨年10月と比較すると新入学シーズンの今年3月は約2倍に販売台数が伸長している。

 サーマルプリンタの3月の機種別販売台数シェアは、コダックのデジカメをプリンタ本体に載せて印刷できることが特徴の「PD-26プリンタードック」がトップを獲得。2位はキヤノンのケーブルでつなぐタイプの「CP400 SELPHY」となっている。メーカー別シェアでは、今年1月までキヤノンが80%前後のシェアを確保していたが、昨年11月に同市場に参入したコダックが、勢いを上げ今年2月に2位に上昇。そして3月にはキヤノンを抜きトップとなった。これにより、キヤノンのシェアは2月以降、シェアを50%前後に落としている。

 A6ハガキサイズのインクジェットプリンタの機種別シェアでは、セイコーエプソン「E-100 Colorio me:」がトップで圧倒的にシェアを獲得しており、そのほか日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、キヤノンが市場を賑わせている。

 店頭では、デジカメデータをダイレクトプリントできる小型プリンタのみを集めたコーナーを設置している店舗もある。コンシューマ向けのプリンタは、これまで年賀状作成シーズンが需要のピークとなる傾向が強かった。小型プリンタに関しては、デジカメから手軽にプリントできる点が受け、季節商品ではなくなった。大型連休もセールスチャンスになりそうだ。
  • 1