店頭流通

NEC サーバー直営店をオープン パートナーの支援強化が狙い

2005/07/04 18:45

週刊BCN 2005年07月04日vol.1095掲載

 NEC(金杉明信社長)は、東京・秋葉原電気街に直営店の「クラサバ市場(いちば)秋葉原店」を6月25日にオープンした。PCサーバー「エクスプレス5800」シリーズをはじめ、ビジネスパソコン「メイト」や「バーサプロ」などを中心に法人向けシステムを展示。NECは同店を「直営店」としているが、販売は行わず顧客企業の声を吸い上げる“アンテナショップ”と位置付けており、法人向けに商品を見せることで、販売パートナーが売りやすい環境を整えていく。

 1階フロアには、水冷式静音サーバーや省スペース型スリムサーバー、ブレードサーバー、無停止型サーバーなど、昨年10月から販売を開始した“こだわり製品”のデモコーナーを設けている。2階は、同社の専門販売員が顧客企業からのシステム導入に関する問い合わせに対応するフロアにしたほか、販売パートナーが商談の場として活用できる。

 店長を務める塩津進・クライアント・サーバー販売推進本部マネージャーは、「ウェブやカタログでは説明できない機能を実際に体験してもらうことに加え、分かりやすく説明することで顧客企業の購入意欲を促していく」と意欲をみせる。

 細谷豊造・パートナービジネス営業事業本部長は、「PCサーバーは、顧客企業がウェブ販売で購入するようになってきた。その一方、実機を体験できる機会が減っているのではないか」と懸念しており、「さまざまなソリューションを提案する直営店をメーカーが立ち上げることは、最先端技術を搭載した製品で実現するソリューションを顧客企業に理解させ、販売パートナーが付加価値の高いサーバーを拡販できるようになる」と訴える。

 NECが秋葉原地区に直営店を開設したのは、同地区がITの発信基地として発展していくことが予想されるため。第1弾の店舗が軌道に乗れば、ほかの地域での出店も行っていく予定。
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