店頭流通

コダック 国内市場で乾電池を本格販売 「2008年に市場シェア3%」目標に

2005/12/19 16:51

週刊BCN 2005年12月19日vol.1118掲載

 コダック(小島佑介社長)は今年8月に電池事業に参入し、日本市場で本格的に電池の販売に乗り出した。現在は、フィルム、レンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)などのカメラ機器で取引のある写真専門店や量販店などで販売中。今後、新規チャネル開拓に注力し、電池の日用品としての特性を生かして幅広く販路を広げていく。

 日本市場参入3年後の「2008年に3%の市場シェアを獲得する」(コンシューマー&プロフェッショナルイメージング事業部キャプチャーグループシングルユースカメラ瀧口綾子氏)ことを目標にしている。

 製品は、8月に単3形、単4形のアルカリ電池、10月にはオキシ水酸化ニッケル単3形、カメラ用リチウム電池製品をそれぞれ発売し、ラインアップが出揃った。

 同社は、20年前から電池事業を手がけ、現在、世界100か国以上で販売している。しかし、日本市場については6年前の長野冬季オリンピックのスポンサーとして、「スポット的に販売したが、本格参入の体制は整っていなかった」(同グループ折美洋一郎トラディショナルフィルムSPGマネージャー)。

 その後、デジタルカメラやポータブルデジタル機器の市場拡大で、長時間利用できる乾電池のニーズが高まってきたため、国内市場への本格参入を決めた。

 また、昨年秋には日本市場でコンシューマ向けデジカメの販売を再開。現在、全社的にデジタルトランスフォーメーションを推進しており、乾電池を“デジタル消耗品”に位置づけ、フィルム、レンズ付きフィルムに続く第3の柱として力を入れていく。

 「コダックオキシ水酸化ニッケル乾電池」は、乾電池式のデジカメではアルカリ電池の2倍の枚数が撮影できるほか、ストロボ、電子ゲーム、CDプレイヤーなど100ミリワット以上の消費電力の大きいデジタルポータブル機器でハイパフォーマンスを発揮できるという。
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