店頭市場ピックアップ

液晶プロジェクタの販売動向

2006/01/23 16:51

週刊BCN 2006年01月23日vol.1122掲載

映像需要の増大で好調

台数は1.4倍以上をキープ

 液晶プロジェクタの店頭販売が好調だ。台数は、直近3か月間連続で前年同月比1.4倍以上をキープした。大画面の薄型テレビやAV(音響・映像)機能付きパソコンなどの登場で映像ニーズがますます高まっており、趣味性が高く本格指向のホームシアターを好む層が液晶プロジェクタを購入するようだ。

 図は、BCNランキングで液晶プロジェクタの前年同月比を示したもの。05年冬商戦は、立ち上がりの10月に台数ベースで前年同月比49%増と1.5倍弱を記録、金額ベースで同33%増となった。11月に入っても勢いは衰えず、台数で同48%増、金額で同41%増。販売が最もピークに達する12月は、台数で同49%増、金額で同36%増という結果だった。

 最近では、ホームシアターの体験コーナーを設置する家電量販店やパソコン専門店が増えている。液晶プロジェクタの拡販に加え、同コーナーを設けることで関連商品の販売にもつながるためだ。ソフマップでは、「液晶プロクジェクタの購入者がコーナーで放映している映画のDVDソフトも欲しいと要望するケースもある」(カクタソフマップ)とし、同社が主力とする中古DVDソフトの販売にもつなげているようだ。また、郊外の大型量販店では家庭での利用シーンのイメージを想像させようと、家具を置くなどリビングルームやシアタールームをリアルに再現した。家具を販売するショップでは、「ついでにソファが売れることもある」(ムラウチ八王子本店)という。

 メーカー別では、セイコーエプソンがトップシェアを維持している。昨年12月の販売台数シェアでは68.4%と圧倒的な支配力を示した。しかし、需要が増大している市場だけに、2位以下のメーカーも首位の座を虎視眈々と狙っている。今後も、シェア拡大に向けて激しい販売競争が展開されることが予想される。
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