店頭流通

松下電器 欧州市場向け薄型テレビを拡販 デジタル家電4本柱でシェア拡大図る

2007/03/26 18:45

週刊BCN 2007年03月26日vol.1180掲載

 松下電器産業は、2007年度の欧州市場向け薄型テレビの販売計画を265万台とする。06年度では、過去最高となる185万台を出荷する見通しで、これを大きく上回る計画となる。

 「松下電器が、欧州市場において、年間出荷台数が200万台を突破するのは史上初。欧州市場に携わってきた当社社員にとっては、感慨深く、意味がある数字」(欧州本部本部長兼パナソニックヨーロッパ会長の大月均氏)と、気を引き締める。

 プラズマテレビでは、前年比44%増となる125万台を見込むほか、液晶テレビでは同75%増となる140万台を予定する。欧州市場全体では、プラズマテレビおよび液晶テレビがともに、15%増であることに比較すると、大幅な増販計画となる。

 計画達成に向けて、欧州地区における薄型テレビの宣伝費を前年比50%増とするほか、販売店店頭でデモンストレーションを行うプロモータを6割増となる延べ2万人に、展示店舗を3割増の約8000店にそれぞれ拡大する予定。

 さらに、デジタルカメラでは、前年比29%増となる335万台を計画。欧州市場おいて12%のシェア獲得を目指す。

 「今年1月の速報値では、フランス市場で14.6%と初のトップシェアを獲得した」のをはじめ、ドイツ、東欧では10%を超えるシェアを獲得。なかにはチェコのように約25%のシェアを獲得している市場もある。しかし、「英国、イタリア、スペインでのシェアが低く、地域差を解消するのがデジカメ市場における今後の課題」としている。

 また、HDカムコーダーを第4の柱として、前年比10倍となる6万3000台、シェア26%獲得を目指す。

 松下電器では、09年度を最終年度とする中期経営計画「GP3」において、海外2ケタ拡販を打ち出している。このなかで、全社売上高を約1兆円増加させる計画で、約7割を海外事業で占める計画だ。欧州では、そのうち、25─30%を担うことになる。
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