店頭流通

ハイビジョン需要の開拓へ キャンペーンで販売を促進

2008/12/08 18:45

週刊BCN 2008年12月08日vol.1263掲載

 日立マクセル(角田義人社長)は、ハイビジョンユーザー開拓に本腰を入れる。ブルーレイディスクの記録メディア新製品を発売したことに加え、キャンペーンを展開して販売を促進。持ち運びが可能なディスクに残すメリットを訴えることで記録メディア事業の拡大につなげる方針だ。

 今年11月4日から来年1月16日までの期間、同社はブルーレイディスクなど記録メディアの購入者を対象にキャンペーンを実施している。ハガキによる抽選方式でデジタル機器が当たるというもの。賞品には任天堂のゲーム機である「Wii」やアップル製の携帯型デジタルオーディオプレイヤー「iPod」など人気を博している製品を選定して応募を促している。こうしたキャンペーンを積極的に行っているのは、「ハイビジョン需要を掘り起こしていく」(山本章貴・コンシューマ販売事業部商品部長)との考えからだ。ブルーレイに関するニーズがどのようなものかを調査するためでもある。

 市場ではブルーレイディスクレコーダーが主流になりつつあるなか、はたしてユーザーが記録メディアに残すのかどうかは疑問なところもある。というのも、HDDレコーダーのユーザーはテレビ番組などを録画するものの、ディスクに残すケースは少ないからだ。加えて、ブルーレイディスクはDVDディスクと比べて価格が高いという実状もある。ユーザーニーズをしっかりと捉えて、「年末商戦に向け、“撮ったら残せ”などといったコンセプトを訴える」としている。

 録画したものを保存しておくという点では、“My HDD”を掲げた「iVDR」を発売しており、近く専用プレイヤーを市場に投入する計画を立てている。同社では、ディスクとHDDの両輪で記録メディアの売上高として2ケタ成長を狙っている。
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