店頭流通

アスース・ジャパン 携帯会社との協業で市場を開拓

2009/07/13 18:45

週刊BCN 2009年07月13日vol.1292掲載

通信機能の内蔵を切り札に

 アスース・ジャパン(ケビン・ドゥ代表取締役)は、携帯電話会社と協業し、ネットブックの国内の法人市場を開拓する。ネットブックはモバイル端末としての性格が強いことから、ネットワーク接続がシェア獲得のカギになるとみており、通信機能を搭載することで利便性を向上。シェア拡大につなげる。 アスースはすでにNTTドコモと協業し、ドコモの3.5Gの通信モジュールを内蔵したネットブック「Eee PC100 3HAG」を発売している。今後はKDDIやソフトバンクモバイルといった携帯電話会社とも手を組み、ネットブックの通信機能を充実させていく考えだ。また、UQコミュニケーションズが商用サービスを開始したWiMAXの採用も視野に入れている。

 法人向け機種は、コンシューマ向けラインアップのなかから、ディスプレイサイズが10インチのモデルを軸に、メモリ容量を2GBに増やして販売する。通信機能を搭載した「1003HAG」をはじめ、他機種にも内蔵型の通信モジュールを組み込んで、専用モデルとして提供する計画。

 OSはWindows XP Proにダウングレードが可能なWindows Vista BusinessやWindows XP Proを用意。コンシューマ向けのネットブックはOSにWindows XP Homeを採用する機種が多く、企業の利用ではセキュリティ面などでの課題があったが、堅牢なOSを導入して安全性を確保する。また、より高いセキュリティを求める企業に対しては、ディストリビュータと組んでシンクライアントシステムの提案も行っていく方針だ。(米山淳)
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