Close UP New Products

<Close UP New Products>No.2 WiMAX搭載パソコン(中) 郊外型家電量販店の動向

2009/09/18 16:51

週刊BCN 2009年09月21日vol.1301掲載

エリア内の店舗は販売に積極的

 郊外型量販店では、WiMAXのサービスエリアに該当するか否かで店舗の販売姿勢に温度差がある。

 エリア圏内にあるベスト電器・日吉東急店(横浜)では、来店者に「すでにWiMAXを知っている人が多い」(前田竜也係長)という。パソコン売り場の一部に「WiMAX」を紹介するスペースを設けた。同じ場所では、周辺地域の対応スポットを掲示し、チラシの配布も行っている。


 一方、エリア圏外の店では、「WiMAX」という文字を店内で見かけることはほとんどない。郊外に店舗を展開するパソコン専門店のPCデポでは、サービスエリアにある店が少ないことから、店頭でWiMAXの紹介はほとんど行っていない。

 ただ、サービス地域にある店でも本格的な売り場づくりにまで至っているわけではない。ベスト電器の日吉東急店でもWiMAXを紹介するスペースは、ノートPC売り場の一部に設けている程度だ。

 また、内蔵PCに至ってはサービスエリア内外を問わずほとんどの店舗で取り扱いや販売を行っていないのが実状だ。

 WiMAXについては、郊外型量販店でも都市型店と同様、「今後、対応するエリア次第で需要が出てくる」(前田竜也・ベスト電器係長)、「ネットワークのプレミアムサービスにとって追い風になる」(野島隆久・ピーシーデポコーポレーション社長)と期待は高い。

 しかし、サービスエリアが限定されている状況では、商品として本格的に販売するのは難しいというのが本音。そのため、今は対応地域の広がりを待つという様子見の構えだ。

 実際、首都圏の郊外に店を構える、ある量販店では、「まだ利用できない状況でサービスをお客さんに紹介しても意味がない。今はイー・モバイルなどのケータイのデータ通信カード販売に力を入れるほうが得策だと考えている」(店員)と実状を話す。
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