店頭流通

エレコム 仏ラシーのストレージを販売開始

2009/10/29 18:45

週刊BCN 2009年10月26日vol.1306掲載

 エレコム(葉田順治社長)は来年1月から、「ラシー」ブランドのHDDとNASを国内で販売開始する。これよりエレコムは、同社子会社のロジテックのサポート力を組み合わせて「苦戦が続いていたストレージビジネスの強化を図る」(葉田社長)ことを狙う。

 ラシーの日本法人であるラシージャパンが担ってきた物流、販売、サポートなど「日本国内の全商流をエレコムに移管」(梶浦幸二・取締役)する。サービス、サポートについても日本市場に合わせて、「エレコムのクオリティに切り換えていく」(同)。これによりラシージャパンは、調達・製造、企画開発、品質管理に業務を集約することになる。

 エレコムがラシーと業務提携したのは、法人向けのストレージ販売の強化が狙いだが、個人向けでも需要が拡大している外付けHDD市場でどう存在感を高められるかも課題だ。

 今回の提携で、製品自体の企画開発、製造、品質管理についてはラシーが担う。「ラシー」ブランドは引き継がれるが、製品パッケージについては、ラシーのコーポレートイメージを踏襲しつつ、エレコムがデザインし、製品の取扱説明書も充実させるなどして「売るためのリニューアル」を行う計画だ。

エレコムと仏ラシーは、ストレージ製品の販売で業務提携した

 「BCNランキング」によるとエレコムグループのロジテックは、バッファロー、アイ・オー・データ機器(IOデータ)の2強に続く3位だが、販売台数シェアは5%を切っている。ラシーは4位に位置しているが、シェアは2%以下だ。また同市場は、台数ベースでは前年同月比2ケタ増など、前年を上回っているものの、金額ベースでは前年を下回る。

 これまで外付けHDD市場をリードしてきたのは国内メーカー。エレコムはラシーがもつ欧州を中心とした世界的な調達力などスケールメリットをどこまで出せるかが課題だ。ラシー製品は日本市場に参入当初、デザイン事務所など特定な領域の市場を獲得した。テラバイト級の大容量性と筐体デザインを売りに店頭市場も開拓し、欧州同様にトップ3入りを目指していた。しかし、価格や店頭展開力に勝る国内勢には敵わず、今回エレコムの商流を生かす決断をしたようだ。(田沢理恵/谷畑良胤)

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