気になるアイテムを徹底分析

<気になるアイテムを徹底分析>店舗スタッフに聞く売れ筋商品――ロボット掃除機(3)

2015/07/09 16:51

週刊BCN 2015年07月06日vol.1586掲載

エディオン
ららぽーと新三郷店
石井裕二氏
ロボット掃除機をメインマシンとして使う傾向が高まっている
 幼児など小さな子どもを抱える共働きの家庭では、ロボット掃除機をメインマシンとして使う傾向が高まっている。

 ショッピングモールのららぽーと新三郷に出店しているエディオン新三郷店では、古くから三郷市に住む高齢者が、近くて親切な店舗と評価して常連になっているケースが少なくない。また、休日には埼玉県や千葉県、東京などからクルマや電車で訪れる来店客も多い。休日に来店するのは主にファミリーで、その多くが幼児や小学生などの子どもを連れているという。

 掃除機を購入する際、一般的なキャニスター型の床移動式掃除機、ステック型のコードレス掃除機、ロボット掃除機の3種類で、どのモデルが最も売れているかといえば、「お客様の層によって異なる」と、エディオン新三郷店で白物家電を担当する石井裕二氏は説明する。具体的には、床移動式は高齢者、コードレスとロボット掃除機はファミリーが購入しているという。「コードレスとロボット掃除機は、手軽に掃除ができるということで、共働きなど夫婦で忙しい家庭に人気がある」としている。

 仕事があって忙しいが、子どもがいるからハウスダストなどの問題を含めて部屋は綺麗にしておきたい──。このように考える共働きの夫婦が多く、平日の不在の時間にリビングや部屋でロボット掃除機を動かし、休日にコードレスタイプで掃除するという使い方が多いようだ。「毎日、使っているという点で、お客様から『ロボット掃除機がメインマシンになっている』との声をいただいている」とのことだ。

 コードレスとロボットを組み合わせて使う傾向が高まっていることから、エディオンららぽーと新三郷店ではボーナス商戦の突入に伴ってセット販売を実施。二つを同時に購入すれば安くなるというものだ。これによって、「掃除機の販売は堅調に推移している」と自信をみせている。また、最近では共働きのファミリーを中心に、フトンクリーナーを購入する人が多くなっているという。「梅雨に入った段階で、お客様が急激に増えた」と石井氏はいう。フトンクリーナーで人気なのは、レイコップやシャープが発売した温風ふとん乾燥対応モデルだ。

 ちなみに、高齢者は床移動式を購入する傾向が高いが、コードレス掃除機やロボット掃除機は敬遠しがちとのこと。その理由は価格が高いことにあるようだ。掃除機のボリュームゾーンは、床移動式が3万円台、コードレスが6万円台、ロボットが8万円台。コードレスやロボットはまだ普及しているとはいえない。多くの家庭でホウキや雑巾を使っていた頃は、掃除が人の力量にかかっていて「しっかりと自分の手で綺麗にする」というのが一般的だった。高齢者のなかには、その感覚が残っていて、コードレス掃除機やロボット掃除機の価格帯は高いと意識しているようだ。

ロボット型を含めて掃除機はデモコーナーの充実が購入に結び付くカギを握る
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