週刊BCN特別連載企画
「パートナーと伴奏し、新たな価値を共創するネットワールド」

連載第1回 トップに聞くビジネス戦略とパートナー支援

× こちらから>>

連載第2回 オンプレミスの知見を生かした「クラウド移行の最適解」

× こちらから>>

連載第3回 複雑なセキュリティに対し充実したサポートと検証環境を用意、今後はAI保護に注力

× こちらから>>

連載第4回 AIビジネスの立ち上げを支援 企業独自のデータを取り込み課題を解決

× こちらから>>

連載第5回:先進製品の取り扱いやソフトのクラウド販売を支援

× こちらから>>

Special Feature

ラリー・エリソンが描く「AIがつくる未来」 Oracle AI World 2025 Report

2025/11/06 09:00

週刊BCN 2025年11月03日vol.2081掲載

【米ラスベガス発】「AI changes everything」。米国時間の10月13~16日、米ラスベガスで開催された米Oracle(オラクル)の年次カンファレンス「Oracle AI World 2025」で幾度となく繰り返されたメッセージである。クラウドはビジネスにおけるITのあり方を大きく変えた。では、AIは何を変えるのか。ラリー・エリソン会長兼CTOは基調講演で、自社の製品やビジネス戦略に関する話題以上に、AIがもたらす未来について言葉を紡いだ。エリソン会長は、AIによる変革をどう捉え、また、そのためにオラクルが担う役割をどのように考えているのだろうか。
(取材・文/藤岡 堯)
 

最も困難で根深い問題を解決する

 オンライン形式でスクリーンに登場したエリソン会長は講演の冒頭、「AIは全てを変える。大げさな主張かもしれないが、私はほぼその通りだと思う」と述べ、AIが社会に与える影響の大きさを示唆した。さらに、AIが人類史上で最大かつ最速で成長するビジネスであり、鉄道の誕生や産業革命をも凌駕する規模になると指摘した上で、「新たな世界が幕を開けようとしている」と訴えた。
 
当初の予定を変更し、オンラインでの登壇となった
米Oracleのラリー・エリソン会長兼CTO

 ただし、今はまだ、AIが真の価値を発揮する段階ではない。「真に世界を変える大きな機会は、モデル自体の作成やトレーニングにはない」からだ。現在、各社が競い合ってAIモデルのトレーニングに莫大な投資を進めている。その先にある、極めて高度・高速な推論を実現する「驚異的な電子頭脳」を用いて、人類が直面する「最も困難で根深い問題」の解決に乗り出すときこそ、本当に世界が変わるときだという。

 エリソン会長は多様な未来の例を挙げた。疾病の早期診断、人間を超える精度と正確性を備えた外科手術ロボット、航空機部品の製造・管理、教育の個別最適化、行政サービスの改善、血液に含まれる微生物由来の遺伝情報を網羅的に調べて病原体を特定する「メタゲノム検査」への応用、農作物の遺伝子改変による収量増加、大気中の二酸化炭素の管理、自立型ドローン、生体認証によるセキュリティーの強化──。

 ありとあらゆる領域でAIが重要な役割を担い、エリソン会長は「私たちはより良い生活を送れるようになるだろう。より健康で長生きし、より良い食事を摂り、より良い家に住む。これらのツールは途方もなく強力であり、世界ははるかに良くなるはずだ」と展望する。
この記事の続き >>
  • エコシステム全体を自動化
  • 機密データの活用のためのRAGが重要に
  • 変革するOracle DB

続きは「週刊BCN+会員」のみ
ご覧になれます。

(登録無料:所要時間1分程度)

新規会員登録はこちら(登録無料)

会員特典

週刊BCNについて詳しく見る
  1. 注目のキーパーソンへのインタビューや市場を深掘りした解説・特集など毎週更新される会員限定記事が読み放題!
  2. メールマガジンを毎日配信(土日祝をのぞく)
  3. イベント・セミナー情報の告知が可能(登録および更新)
    SIerをはじめ、ITベンダーが読者の多くを占める「週刊BCN+」が集客をサポートします。
  4. 企業向けIT製品の導入事例情報の詳細PDFデータを何件でもダウンロードし放題!…etc…
  • 1

関連記事

米Oracle、AIによる社会変革を後押し 真の価値は人の能力を引き出す点に

クラウドERPのAI駆動加速へ 米Oracle NetSuite、年次イベントで「Next」発表

米Oracle、「AI利用を支える企業」へと存在感高める、カンファレンスで示された全方位戦略

外部リンク

日本オラクル=https://www.oracle.com/jp/